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放射線治療センター

放射線治療機器



1. 医療用直線加速器

磐田市立総合病院では、外来東館を平成24年に新設し、1階の放射線治療科に高精度放射線治療装置(ノバリスTx)を2台同時に導入し、平成24年6月4日より治療を開始しました。 令和3年3月には装置更新を行い、ノバリスTx2台のうち1台をラディザクトX9と呼ばれる装置に更新しています。ラディザクトX9の導入により、放射線治療方法の選択肢が増えました。

【ノバリスTx】
画像誘導装置が3種類装備されており、正確に位置照合することが可能です。 また、3方向平行移動に加えて回転方向3軸の補正を行うことにより精度の高い位置合わせが可能となりました。 さらに、2.5 mm幅のマイクロマルチリーフとよばれる絞りによって、小さな病巣に対しても正確な照射が可能です。
【ラディザクトX9】
64枚のシャッターのように開閉するMLC(マルチリーフコリメータ)により、切れの良い線量分布を表現できます。MLCは圧縮空気による駆動のため、40msec以下の高速度で開閉することが可能です。また、大きな特徴として、最大照射野が40cm×135cmと広範囲であるため、複数のターゲットや長い範囲に及ぶターゲットに対しても、1度の位置合わせで繋ぎ目なく照射をすることが可能です。
その他、治療室の環境つくりにも力を入れており、治療室内通路には、当院の診療放射線技師が撮影した写真を展示し、良い意味で病院内であることを忘れられる空間となっています。また治療室内も落ち着いた内装となっており、リラックスして治療を受けていただける環境となっています。

2. 放射線治療計画用CT

当院の放射線治療計画用CT(Optima CT580 W)は、80cmという大開口径により、 放射線治療器と同じ姿勢、体位、治具をつけて撮影が容易となりました。また、開口径を広くしても800mAという高出力により、体格の大きな患者さんでも 高画質が維持できます。
平成25年度から逐次近似計算アルゴリズム(GE社:ASiR)を導入し、被ばく線量の低減を可能としました。 治療計画用や治療位置精度の確認のためのCTなど、被ばく線量と必要とされる画質のバランスを考慮し最適な撮影を行っています。

放射線治療患者さんのCT撮影法
体幹部の放射線治療において、腫瘍の呼吸性移動を考えて、 様々な対策が行われてきました。Optima CT580 Wでは、浅呼吸下での4秒SlowScan法や、呼吸停止時での高速0.5秒Helical撮影が可能です。 また、バリアンメディカルシステムズ株式会社のRPMシステム呼吸監視デバイスを利用した自由呼吸下での4DCT撮影も可能です。 患者さんの呼吸による臓器の動きを把握する事で腫瘍の移動距離を三次元的に把握することが可能です。全呼吸相ではなく、RPMからの呼吸波形をもとに、ある位相に達した時相のみのCT撮影も可能です。

3. 治療計画装置

これまで3種類の放射線治療計画シミュレーションシステム(Eclipse、iplan、XiO)にて精度の高い計算アルゴリズムを用いて、CTやMRIの画像を用いた照射前の放射線投与シミュレーションを正確に行ってきました。
新規放射線治療機導入に伴い、RayStation、Precisionの2種類が新たに加わり、より迅速に効率よく治療計画を立てることができるようになりました。

4. X線シミュレーター(Acuity)

Acuityは、二次元治療計画から、高度な治療モダリティのシミュレーションを 可能にした、最新鋭のX線シミュレーターです。加速器と同じ幾何学的な配置・精度は、実際の治療時と同様の体位での固定具作成、腫瘍の動態観察などが可能です。
コーンビームCTの撮影が可能で、2次元的な位置の解析に加えて3次元的な解析も可能です。
また、前立腺小線源治療の際にも、留置したシード線源の位置確認に使用します。

5. 前立腺小線源治療 治療計画装置

Oncentra Seedは、Elekta社製の密封小線源治療計画システムです。 当院では、前立腺密封小線源治療の治療計画のために使用しており、CT / MRIおよびエコー画像を用いて治療計画を行い、治療後の評価も行います。
2019年9月よりエコー及びOncentra Seedの装置更新を行い、より鮮明な画像取得により治療計画の精度向上を図っています。
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