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くすりの話

第41話 ポリファーマシーについて


2018年1月/磐田市立総合病院 薬剤部
「ポリファーマシー」という言葉を耳にされたことはありますか?ポリは「多くの」、ファーマシーは「薬」という意味で、「必要以上に多く薬が処方されている状態」のことを指します。厚生労働省の調査では、5つ以上の薬を使っている人の割合は、65歳以上で約30%、75歳以上で約40%と報告されています。

ポリファーマシーの問題点は、薬剤費の増大や服用する手間があげられますが、より大きい問題は薬による副作用です。高齢者では、使っている薬が多いほど副作用を起こす割合が高くなることが分かっています。

高齢者に起こりやすい副作用は、「ふらつき」「転倒」や「物忘れ」です。特にふらつき・転倒は、薬を5つ以上使う高齢者の4割以上に起きているという報告もあります。転倒による骨折をきっかけに寝たきりになったり、寝たきりが認知症を発症する原因となったりする可能性もあります。

しかし、「多すぎる薬は減らす」ことが大事ですが、「薬を使わなくていい」ということではありません。薬と上手に付き合うために次のことを心がけましょう。
処方された薬は自己判断でやめるとトラブルが起こりやすくなるため、きちんと使いましょう
  • 複数の医療機関にかかっている場合は、使っている薬を正確に伝えましょう。お薬手帳が活用できます
  • むやみに薬を欲しがらないようにしましょう
  • かかりつけ薬局・薬剤師を持ちましょう。余っている薬の整理や、飲みにくい薬の相談ができます
その他、薬についての疑問があれば、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。
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