第42話 花粉症に対するお薬について
2018年2月/磐田市立総合病院 薬剤部
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気で、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
症状
鼻の三大症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)だけでなく、目の症状(かゆみ、涙、充血など)を伴う場合が多く、その他にのどのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。花粉をできる限り体外に放り出そうとするため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水・涙で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状が出てきます。
治療薬
飲み薬 | 第二世代抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、遊離抑制薬、ステロイド薬 |
---|---|
点鼻薬 | ステロイド薬、血管収縮薬 |
眼症状を呈する場合は、点眼薬 | 抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬、ステロイド薬が使用される |
当院採用の第二世代抗ヒスタミン薬の一覧
薬品名 | 投与回数 | 投与のタイミング | 対象 | 運転 | 後発品 |
---|---|---|---|---|---|
ビラノア錠20mg | 1回 | 空腹時 | 成人 | 記載なし | なし |
デザレックス錠5mg | 1回 | いつでも | 12歳以上の小児・成人 | 記載なし | なし |
ザイザル錠5mg | 1回or2回 | 寝る前or朝食後と寝る前 | 7歳以上の小児・成人 | 禁止 | なし |
ザイザルシロップ錠0.05% | 1回or2回 | 寝る前or朝食後と寝る前 | 6ヵ月以上の小児・成人 | 禁止 | なし |
オロパタジン塩酸OD錠5mg「明治」 | 2回 | 朝食後と寝る前 | 7歳以上の小児・成人 | 禁止 | 後発品 |
アレロック顆粒0.5% | 2回 | 朝食後と寝る前 | 2歳以上の小児・成人 | 禁止 | あり |
フェキソフェナジン塩酸塩OD錠30mg・60mg「トーワ」※ | 2回 | いつでも | 7歳以上の小児・成人 | 記載なし | 後発品 |
アレジオン錠20 ※ | 1回 | いつでも | 成人 | 注意 | あり |
ジルテックドライシロップ1.25% | 1回 | 寝る前 | 2歳以上の小児・成人 | 禁止 | あり |
薬局で購入することができる薬剤もあり、(上表※印)セルフメディケーション減税の対象医薬品となっています。
花粉症の症状が出る前から、お薬による花粉症の初期療法を始めていると、症状の発症を遅らせ、飛散シーズン中の症状をやわらげることができます。また、初期療法は早期に症状を改善させることもでき、結果として、処方される全体のお薬の量を減らすこともできます。
早めに対策を始めましょう。
花粉症の症状が出る前から、お薬による花粉症の初期療法を始めていると、症状の発症を遅らせ、飛散シーズン中の症状をやわらげることができます。また、初期療法は早期に症状を改善させることもでき、結果として、処方される全体のお薬の量を減らすこともできます。
早めに対策を始めましょう。