歯科口腔外科
科の特徴
口腔外科は歯科医学の中の分野のひとつで、虫歯や歯周病以外の外傷・炎症・腫瘍・神経性疾患・先天性疾患・抜歯などの口腔顎顔面領域の疾患を対象としています。
当科では通常の歯の治療は対象としていませんが、内科的な重篤な疾患がある場合の抜歯等の処置障害者の全身麻酔での歯の治療等は周辺地域の歯科医院との連携で行っています。
当科では通常の歯の治療は対象としていませんが、内科的な重篤な疾患がある場合の抜歯等の処置障害者の全身麻酔での歯の治療等は周辺地域の歯科医院との連携で行っています。
対象疾患
口の中や顎のできものの治療
良性腫瘍から悪性腫瘍まで機能性・審美性を極力損なわないように治療します。開設以来、超選択的動注化学放射線療法を行っており、進行がんを切らずに治すことができ非常に良好な5年生存率を誇ります。
デンタルインプラント
顎骨の委縮した症例でも様々なタイプの骨移植を行い、10年生存率ほぼ100%の高い予知性を誇ります。サージガイドを用いた審美性の高い修復も行っています。
取り組み
唾液腺管内視鏡を用いた唾石摘出
唾石が形成されると唾液の流出障害が起こり食事のたびに痛みや腫れを伴います。これに細菌感染が加わると口を開けることが困難になり健康な生活を大きく損なうことになります。また原因を除去しないとこれらの症状が反復することがほとんどです。
唾石や顎下腺を摘出する外科的治療は古くからおこなわれており、顎下腺などの大唾液腺の摘出や従来の切開による唾石摘出術は舌神経麻痺や顔面神経麻痺の可能性があります。唾液腺管内視鏡は唾液の出口から細い内視鏡を挿入し、従来なら顎下腺の摘出が必要だった場合も唾石のみの摘出が可能になりました。
唾石や顎下腺を摘出する外科的治療は古くからおこなわれており、顎下腺などの大唾液腺の摘出や従来の切開による唾石摘出術は舌神経麻痺や顔面神経麻痺の可能性があります。唾液腺管内視鏡は唾液の出口から細い内視鏡を挿入し、従来なら顎下腺の摘出が必要だった場合も唾石のみの摘出が可能になりました。
腺体移行部唾石
唾石を把持
唾液腺造影CT
唾石摘出後の腺管腺体移行部
診療内容
当科では以下の疾患に対する治療を専門的に行っておりますが、①特に口腔がんに対する臓器温存や予後の優れている超選択的動注科学放射線療法、②手術侵襲の非常に少ないとされている唾液腺管内視鏡の使用による唾石摘出手術、③上顎の劣成長が非常に少なく鼻咽腔閉鎖機能に優れているFurlow法による口蓋裂手術を採用している④高度に顎骨の吸収した場合にも骨移植を行いガイドを併用したデンタルインプラント治療⑤非常に予後の優れた手術用顕微鏡・ピエゾサージェリー・MTAセメント、コーンビームCTを併用した歯根端切除手術を行っている点が特に他の病院の口腔外科と異なる特徴です。
なお、当科は障害者自立支援法第59条第1項指定医療機関です。自立支援医療とは、身体に障害があり、生活能力を得るために手術などを必要とする満18歳未満の方で、指定自立支援医療機関で行われた医療に対して医療費が給付されるものです。当科に関わりのある疾患としては、音声、言語、咀嚼機能障害を来すものですから、口唇口蓋裂、顎変形症、口腔腫瘍等が該当します。つまり、それらの疾患を有する18歳未満の方ならば、当科で行った手術の治療費が支給されます。しかし、役所に所定の申請書を提出しなければなりませんし、支給額は前年の所得総額によって決定されます。詳細について知りたい方はお気軽にご相談ください。
なお、当科は障害者自立支援法第59条第1項指定医療機関です。自立支援医療とは、身体に障害があり、生活能力を得るために手術などを必要とする満18歳未満の方で、指定自立支援医療機関で行われた医療に対して医療費が給付されるものです。当科に関わりのある疾患としては、音声、言語、咀嚼機能障害を来すものですから、口唇口蓋裂、顎変形症、口腔腫瘍等が該当します。つまり、それらの疾患を有する18歳未満の方ならば、当科で行った手術の治療費が支給されます。しかし、役所に所定の申請書を提出しなければなりませんし、支給額は前年の所得総額によって決定されます。詳細について知りたい方はお気軽にご相談ください。
診療統計
手術詳細(中央手術室件数)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
顎変形症 | 43 | 72 | 69 |
唇顎口蓋裂 | 5 | 2 | 2 |
その他の変形・発育異常 | 2 | 0 | 0 |
顎骨の感染症 | 6 | 6 | 2 |
顎骨・顔面骨骨折 | 6 | 2 | 8 |
顎骨嚢胞 | 38 | 28 | 35 |
歯原性良性腫瘍 | 2 | 1 | 2 |
非歯原性良性腫瘍 | 3 | 2 | 3 |
悪性腫瘍 | 4 | 4 | 11 |
埋伏歯など | 76 | 103 | 90 |
インプラント手術 | 26 | 15 | 30 |
骨折・顎変形症術後 | 14 | 24 | 39 |
歯性上顎洞炎・POMC | 2 | 3 | 2 |
唾液腺疾患 | 8 | 6 | 3 |
その他 | 0 | 6 | 7 |
合計 | 235 | 274 | 303 |
スタッフ紹介
藤本 雄大
職名 | 歯科口腔外科部長 |
出身校 | 大阪歯大 |
取得年 | 平成2年 |
専門領域 | 顎変形症 口蓋裂 歯科インプラント 腫瘍 |
資格 | 日本口腔外科学会専門医・指導医、代議員 歯科医師臨床研修指導医 日本口蓋裂学会口唇裂・口蓋裂認定師 日本顎変形症学会認定医(口腔外科) 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師 インフェクションコントロールドクター(ICD) 歯科医療関係者感染予防講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 歯科保健医療国際協力協議会理事 日本口腔ケア学会評議員 医学博士 |
石川 純
職名 | 科長 |
出身校 | 広島大 |
取得年 | 平成23年 |
専門領域 | 口腔外科一般 |
資格 | 日本口腔外科学会専門医・認定医 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 歯科医師臨床研修指導医 医学博士 インフェクションコントロールドクター(ICD) 日本口腔内科学会専門医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
南部 和也
職名 | 科長 |
出身校 | 愛知学院大 |
取得年 | 平成24年 |
専門領域 | 口腔外科一般 |
資格 | 日本口腔外科学会認定医 歯科医師臨床研修指導医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
外山 直人
職名 | 医長 |
出身校 | 大阪大 |
取得年 | 平成26年 |
専門領域 | 口腔外科一般 |
資格 | 日本口腔外科学会認定医 歯科医師臨床研修指導医 医学博士 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
認定施設
- (社)日本口腔外科学会指定研修機関 第3062号
- 歯科医師臨床研修施設(単独型)第060216型
- 日本口腔ケア学会認定施設
歯科口腔外科で扱う症例
抜歯/インプラント/顎顔面外傷・歯の外傷/良性、悪性腫瘍/障害者歯科治療/口唇、口蓋裂/顎関節症/顎変形症/唾液腺疾患/嚢胞性疾患/神経性疾患/炎症性疾患