血液内科
科の特徴
全身を流れている血液の成分には、細胞成分である赤血球、白血球、血小板と、液体成分である血漿があります。血液内科ではそれらの異常によって起きる疾患を診療しています。具体的には、白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの腫瘍性疾患と特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などの非腫瘍性疾患があります。
血液内科専門医、指導医のもと出来る限り最新の治療も取り入れ、患者さん個々に最適な治療を安全に提供できるように日々研鑽しております。
中東遠地域の血液内科医は全国的にみても数が足りません。当院は日本血液学会専門研修認定施設であり、若手医師の教育、リクルートにも力を入れてまいります。
中東遠地域の血液内科の基幹病院として専門性の高い血液疾患診療を多職種によるチームで対応しています。2023年10月より血液疾患診療センターがたちあがりました。
血液内科専門医、指導医のもと出来る限り最新の治療も取り入れ、患者さん個々に最適な治療を安全に提供できるように日々研鑽しております。
中東遠地域の血液内科医は全国的にみても数が足りません。当院は日本血液学会専門研修認定施設であり、若手医師の教育、リクルートにも力を入れてまいります。
中東遠地域の血液内科の基幹病院として専門性の高い血液疾患診療を多職種によるチームで対応しています。2023年10月より血液疾患診療センターがたちあがりました。
対象疾患
- 巨赤芽球性貧血
- 再生不良性貧血
- 赤芽球癆
- 自己免疫性溶血性貧血
- 発作性夜間ヘモグロビン尿症
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 血栓性血小板減少性紫斑病
- 血友病
- 血球貪食症候群
- 慢性活動性EBウイルス感染症
- 急性骨髄性白血病
- 急性リンパ性白血病
- 慢性骨髄性白血病
- 慢性リンパ性白血病
- 骨髄異形成症候群
- 好酸球増多症候群
- 悪性リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- 真性赤血球増加症
- 本態性血小板血症
- 骨髄線維症
取り組み
- 対象疾患にあげたように血液疾患全般を幅広く診療しています。最新治療も積極的に取り入れており、当院でほぼすべての血液疾患治療が提供可能です。中東遠地域にお住まいの方で血液疾患が疑われる場合(血球数の異常、リンパ節のはれなど)には、まずは安心して当院血液内科をご受診ください。当院では骨髄移植、臍帯血移植、CAR-T治療はおこなっておりません。それらが必要な患者さんには適切な施設に紹介をしております。
- 6階西病棟で入院診療をしており、無菌室が5床(クラス100が1床、クラス10000が4床)あります。血液内科では強力な抗がん剤治療を行うことがあり、抵抗力がかなり落ちてしまいます。そのような場合に無菌室で治療を行います。
- おおよそ65歳以下の多発性骨髄腫、再発難治性の悪性リンパ腫の患者さんに対して、自家末梢血幹細胞移植をおこなうことがあります。
- AYA(Adolescent and Young Adult)世代と呼ばれる16歳~39歳の診療に力を入れております。本邦において15歳から29歳までに発症するがん腫内訳では、白血病と悪性リンパ腫をあわせた血液がんが最も多いです。AYA世代は就学、就職、結婚、妊娠、子育てなど大きなライフイベントがある世代です。当院でも2021年にAYAサポートチームが立ち上がり当科の深津もそのメンバーです。医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、リハビリ、ソーシャルワーカーなど多職種でチームを作り診療と共に日常生活や社会生活のサポートもして参ります。また、AYA世代の血液がん患者の診療を専門とする外来を立ち上げ、入院治療が終了後も長期フォローアップができる体制を作ります。
診療統計
検査実績件数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
骨髄穿刺 | 213 | 183 | 200 |
治療件数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|
末梢血幹細胞採取 | 10 | 10 | 8 |
自家末梢血幹細胞移植 | 10 | 12 | 10 |
主要疾患入院患者数
実人数(延べ人数)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
急性骨髄性白血病 | 26(49) | 22(51) | 26(63) |
急性リンパ性白血病 | 4(14) | 5(12) | 6(19) |
骨髄異形成症候群 | 24(41) | 20(27) | 11(13) |
悪性リンパ腫 | 102(314) | 100(349) | 103(413) |
慢性骨髄性白血病 | 3(4) | 1(1) | 2(2) |
原発性マクログロブリン血症 | 2(5) | 3(3) | 2(2) |
慢性リンパ性白血病 | 6(9) | 3(5) | 6(14) |
骨髄増殖性腫瘍(慢性骨髄性白血病を除く) | 3(3) | 1(1) | 1(1) |
特発性血小板減少性紫斑病 | 13(17) | 9(10) | 11(12) |
自己免疫性溶血性貧血 | 3(3) | 1(1) | 4(4) |
多発性骨髄腫 | 39(71) | 38(102) | 33(85) |
血球貪食症候群 | 1(1) | 0(0) | 0(0) |
再生不良性貧血 | 8(11) | 8(9) | 7(7) |
赤芽球ろう | 1(2) | 3(3) | 3(4) |
その他 | 33(34) | 28(29) | 50(69) |
計 | 268(578) | 242(603) | 265(708) |
スタッフ紹介
深津 有佑
職名 | 血液内科部長 外来化学療法センター長 血液疾患診療センター長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成18年 |
専門領域 | 造血器腫瘍 造血細胞移植 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 日本血液学会専門医・指導医 日本造血免疫細胞移植学会造血細胞移植認定医 臨床研修指導医 日本骨髄バンク調整医師 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 がんのリハビリテーション研修E-CAREER修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
中野 洸太郎
職名 | 医長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成28年 |
専門領域 | 血液内科 |
資格 | 日本内科学会総合内科専門医 日本血液学会血液専門医 難病指定医(血液内科) 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 臨床研修指導医講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
髙橋 巧
職名 | 医師 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成30年 |
専門領域 | 造血器腫瘍 |
資格 | 日本内科学会総合内科専門医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
認定施設
- 日本血液学会 専門研修認定施設
- 日本輸血・細胞治療学会 I&A認定施設