腎臓内科
科の特徴
腎臓内科では、腎炎に対する腎生検やステロイド治療、糖尿病や高血圧を含む慢性腎臓病(CKD)に対する診療、腎不全に対する血管シャント手術、血液透析および腹膜透析の管理、多発性嚢胞腎などの遺伝性疾患に対する診療に至るまで幅広く担当しております。また当院は高度救命センターを有する急性期病院でもあることから、急性血液浄化療法を必要とする患者さんに対しても、各科と連携をとりながら治療のお手伝いをさせていただいています。
腎臓病は一般的に馴染みが薄く理解しにくい病気ですが、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床工学技士、ソーシャルワーカーからなる医療チームによって、患者さんが正確に自身の病気を理解し積極的に治療参加できる働きかけを絶えず行っていきます。診療に際しては「わかりやすい説明」を心がけ、「充分な証拠に基づく医療(Evidence Based Medicine)の実践」を目指しています。
さらに腎臓内科の基本理念として「世にものを問う姿勢を持ち続けること」を掲げており、住民の方へは医療講演、各地区医師会での講演会、学会での発表や評議員活動、英文雑誌を含めた論文発表などを積極的に行っています。また女性医師が働きやすい環境作りを心がけています。
腎臓病は一般的に馴染みが薄く理解しにくい病気ですが、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床工学技士、ソーシャルワーカーからなる医療チームによって、患者さんが正確に自身の病気を理解し積極的に治療参加できる働きかけを絶えず行っていきます。診療に際しては「わかりやすい説明」を心がけ、「充分な証拠に基づく医療(Evidence Based Medicine)の実践」を目指しています。
さらに腎臓内科の基本理念として「世にものを問う姿勢を持ち続けること」を掲げており、住民の方へは医療講演、各地区医師会での講演会、学会での発表や評議員活動、英文雑誌を含めた論文発表などを積極的に行っています。また女性医師が働きやすい環境作りを心がけています。
腎臓病は、
- 腎不全になる前の状態
- 腎不全でも透析療法は必要ではない状態
- 透析療法が必要な状態
1. 腎不全になる前の状態
蛋白尿や血尿だけが症状で、糸球体という腎臓の最小構成単位が障害されている腎炎という状態です。
この時期は"腎不全にならない"ことを目的に主に薬物治療(病気の程度に応じていろいろな薬が使われます)で腎炎の治療をしています。
この時期は"腎不全にならない"ことを目的に主に薬物治療(病気の程度に応じていろいろな薬が使われます)で腎炎の治療をしています。
2. 腎不全でも透析療法は必要ではない状態
この時期は"腎臓に負担をかけないこと"が重要です。塩分、水分を余分にとらない、老廃物の元であるタンパク質を制限する、などの食事制限で腎臓の仕事量を少なくしています。同時に腎臓の負担を軽くする薬の投与も行い治療を行っています。
3. 透析療法が必要な状態
精神的、肉体的な負担が少なく、出来る限り快適に透析ライフが送れることを目標に透析医療に取り組んでいます。
透析療法には血液透析と腹膜透析があり、 それぞれに長所、短所があります。肉体的、精神的、社会的状態に応じてそれぞれの長所を十分に生かせるような治療を行っています。
透析療法には血液透析と腹膜透析があり、 それぞれに長所、短所があります。肉体的、精神的、社会的状態に応じてそれぞれの長所を十分に生かせるような治療を行っています。
対象疾患
慢性腎臓病(CKD)
健康診断で「おしっこにタンパクが出ています」とか「腎臓の働きが少し落ちています」といわれても、痛くも痒くもないから無視していませんか。慢性腎臓病は、尿異常(おしっこにタンパクや血が混じる)や腎機能障害(腎臓の働きが落ちる、eGFRが低い)が3ヶ月以上続く状態です。初めはほとんど症状はありませんが、病気が進むと腎臓だけでなく心臓や脳も障害されやすくなる大変な病気なのです。ですから、重要な臓器(腎臓、心臓、脳など)を守るため、つまり命を守るために慢性腎臓病の治療をしっかり行う必要があります。慢性腎臓病の治療は、原因や重症度によって様々です。このため、病気の状態を正確に評価して適切な治療を行っています。
急性腎障害
脱水、血管炎、膠原病などいろいろな原因で急激に腎臓の働きが低下した状態です。早急に適切な治療をしないと、維持透析になったり命の危険にさらされたりします。考え得るすべての手段を用い治療を行っています。
急性腎障害
腎臓は体内のミネラルバランスの調節を行っています。ミネラルはナトリウムやカリウムだけでなく種類が沢山あるので、そのバランスが崩れると様々な障害が発生します。崩れた原因を究明してバランスを戻す治療を行っています。
透析療法
腎臓の働きが失われると透析療法が必要になります。透析には血液透析と腹膜透析がありますが、最適の治療法を選択し計画的に透析療法を開始しています。
取り組み
慢性腎臓病対策
治療の基本となる食事や生活習慣について、管理栄養士と看護師がわかりやすく説明を行っています。また、慢性腎臓病と密接に関連する高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、メタボリック症候群などにも積極的に取り組んでいます。
最新治療の実践
腎臓病領域では様々な新しい薬が開発され、それらによる治療が行われています。当科でも、腎性貧血、糖尿病性腎症、多発性嚢胞腎、高尿酸血症に対しては、新しい治療を積極的に取り入れています。
診療統計
入院患者数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
慢性腎臓病 | 177 | 180 | 134 |
急性腎障害 | 15 | 28 | 20 |
電解質異常 | 8 | 8 | 11 |
透析導入患者数 | 70 | 62 | 50 |
シャント造設 | 60 | 56 | 46 |
血液透析患者数(外来) | 104 | 104 | 102 |
腹膜透析患者数 | 1 | 0 | 0 |
スタッフ紹介
深澤 洋敬
職名 | 第1医療部部長 腎臓内科部長 腎センター長 糖尿病副センター長 |
出身校 | 宮崎大 |
取得年 | 平成6年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 電解質異常 高血圧 臨床栄養学 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本腎臓学会専門医・指導医、評議員 日本透析医学会専門医・指導医 米国腎臓学会フェロー 浜松医科大学臨床教授 卒後医師臨床研修プログラム責任者講習会修了 臨床研修指導医講習会修了 看護師特定行為研修指導者講習会修了 日本内科学会JMECC講習会修了 栄養サポートチーム講習会修了 腎臓リハビリテーションガイドライン講習会修了 面接指導実施医師養成講習会修了 医療対話推進者養成セミナー修了 |
松山 貴司
職名 | 科長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成22年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 高血圧 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 日本腎臓学会専門医・指導医 日本透析医学会専門医・指導医 臨床研修指導医講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
金子 真以
職名 | 科長 |
出身校 | 富山大 |
取得年 | 平成24年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 |
資格 | 日本内科学会認定内科医 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 臨床研修指導医講習会修了 日本医師会認定産業医 日本内科学会JMECC指導者講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
尾股 恭介
職名 | 医師 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 令和2年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
古谷 惇
職名 | 医師 |
出身校 | 聖マリアンナ医大 |
取得年 | 令和3年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
山脇 美都
職名 | 専修医 |
出身校 | 東京女子医大 |
取得年 | 令和4年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
古谷 隆一
職名 | 非常勤医師 健診副センター長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 昭和59年 |
専門領域 | 臨床腎臓病 透析療法 電解質異常 高血圧 尿酸 |
資格 | 日本透析医学会専門医・指導医 日本腎臓学会評議員 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 浜松医科大学臨床教授 |
責任者
診療科責任者:深澤 洋敬
施設認定
- 日本透析医学会認定施設
- 日本腎臓学会認定施設