呼吸器内科
科の特徴
呼吸器内科は、呼吸器系の病気の方が受診される診療科です。
例えば、「咳がでる」、「痰が出る」、「血痰が出る」、「ゼイゼイする」、「息が苦しい」、「胸が重い」などの症状がある場合や健診で胸のレントゲン写真に異常があると指摘された方などです。
例えば、「咳がでる」、「痰が出る」、「血痰が出る」、「ゼイゼイする」、「息が苦しい」、「胸が重い」などの症状がある場合や健診で胸のレントゲン写真に異常があると指摘された方などです。
対象疾患
細菌性肺炎、肺真菌症、肺結核等の呼吸器感染症
抗菌薬による治療以外に、口腔ケア、呼吸リハビリテーション、栄養指導等、多職種が協力して治療を行ないます。
原発性肺癌、胸膜腫瘍等の腫瘍性疾患
呼吸器外科、放射線治療科、緩和治療科等、他科との連携を密にして、患者さんごとに最適な治療を行います。
気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患等の気道病変
自覚症状のみではなく、呼吸機能検査、呼気中一酸化窒素の測定、モストグラフ等、客観的な指標をもとにした治療効果の判定を行います。
特発性間質性肺炎、膠原病に伴う肺疾患、過敏性肺臓炎等のびまん性肺疾患
間質性肺炎の原因をしっかり調べ、病態に応じた治療を行います。
取り組み
肺の異常陰影の診断率向上のために~超音波内視鏡、クライオバイプシー~
気管支鏡検査を用いて肺野の異常な陰影の診断のため、組織を採取する際、気管支鏡用の超音波プローブを使用し、病変部を確認しながら組織を採取しています。
また、2022年よりクライオバイプシーといって気管支鏡から冷却したプローブを肺の中に挿入し、組織を凍結させて生検する検査を開始しております。今までよりも大きな検体を安全に採取することができます。
これらの機器を積極的に導入し、診断率を向上させることをこころがけています。
また、2022年よりクライオバイプシーといって気管支鏡から冷却したプローブを肺の中に挿入し、組織を凍結させて生検する検査を開始しております。今までよりも大きな検体を安全に採取することができます。
これらの機器を積極的に導入し、診断率を向上させることをこころがけています。
胸膜病変の診断率向上のために~局所麻酔下胸腔鏡~
胸水がみられる症例においては管を胸腔に挿入して胸水を体外に出す処置を行いますが、当院ではその際にできるだけ内視鏡で胸腔内を観察し病変の有無を確認するようにしています。胸水だけでは診断がつかない場合は積極的に胸膜の組織を生検し、診断につなげられるよう努めています。
精査、治療方針の統一
担当医によって治療方針が変わることがないように、呼吸器内科が1つのチームとして診療しています。
診療内容
呼吸器内科では、症状や所見により、画像診断(レントゲン、CT、MRI)、生理機能検査(肺活量や気道抵抗などの肺機能検査、血液中酸素飽和度や分圧の測定、心電図等)、血液検査、喀痰検査(細菌学的、病理学的検査)等を施行します。また必要であれば気管支鏡や胸腔鏡などの検査をお勧めすることもあります。
呼吸器内科が診療する主な疾患は、感染症(気管支炎、肺炎、肺化膿症肺結核など)、アレルギー性呼吸器疾患(気管支喘息、好酸球性肺炎、過敏性肺炎など)、腫瘍性疾患、肺癌、肺良性腫瘍、縦隔腫瘍など)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患、胸膜疾患(自然気胸、胸膜炎など)まで多岐にわたります。また腫瘍性疾患、気胸、胸膜炎などでは呼吸器外科と連携しながら、最適な診療を目指します。
呼吸器疾患による慢性的な呼吸困難は、呼吸困難の予防や呼吸困難時の対処法を理学療法等で習得することにより日常生活が少しでも楽になる可能性があります。
呼吸器内科が診療する主な疾患は、感染症(気管支炎、肺炎、肺化膿症肺結核など)、アレルギー性呼吸器疾患(気管支喘息、好酸球性肺炎、過敏性肺炎など)、腫瘍性疾患、肺癌、肺良性腫瘍、縦隔腫瘍など)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患、胸膜疾患(自然気胸、胸膜炎など)まで多岐にわたります。また腫瘍性疾患、気胸、胸膜炎などでは呼吸器外科と連携しながら、最適な診療を目指します。
呼吸器疾患による慢性的な呼吸困難は、呼吸困難の予防や呼吸困難時の対処法を理学療法等で習得することにより日常生活が少しでも楽になる可能性があります。
診療統計
入院症例数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
肺癌 | 413 | 339 | 312 |
肺炎 | 240 | 190 | 276 |
気胸 | 46 | 49 | 38 |
間質性肺炎 | 150 | 136 | 140 |
胸膜炎 | 12 | 11 | 13 |
気管支喘息 | 9 | 10 | 30 |
心不全 | 24 | 21 | 22 |
慢性閉塞性肺疾患 | 18 | 20 | 24 |
肺結核 | 1 | 7 | 10 |
肺真菌症 | 34 | 14 | 21 |
縱隔腫瘍 | 2 | 0 | 1 |
胸部異常陰影 | 31 | 28 | 19 |
慢性呼吸不全増悪 | 4 | 3 | 4 |
肺非結核性抗酸菌症 | 21 | 29 | 18 |
膿胸 | 17 | 10 | 16 |
過敏性肺臓 | 7 | 7 | 10 |
好酸球性肺炎 | 3 | 3 | 4 |
肺胞出血 | 16 | 8 | 21 |
その他 | 151 | 159 | 180 |
合計 | 1,199 | 1,044 | 1,159 |
気管支鏡件数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
気管支鏡件数 | 325 | 305 | 349 |
スタッフ紹介
妹川 史朗
職名 | 副病院長 教育研修センター長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 昭和63年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症指導医 インフェクションコントロールドクター(ICD) 日本アレルギー学会専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本感染症学会感染症専門医 日本喘息学会喘息専門医 肺がんCT健診認定医 浜松医科大学臨床教授 臨床研修指導医講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
原田 雅教
職名 | 呼吸器内科部長 感染対策室長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成15年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医 日本アレルギー学会専門医・指導医 日本喘息学会喘息専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医 インフェクションコントロールドクター(ICD) NST医師・歯科医師教育セミナー修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 浜松医科大学付属病院臨床研修指導医講習会修了 |
佐竹 康臣
職名 | 科長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成17年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医 日本アレルギー学会専門医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医 難病指定医(呼吸器内科) 臨床研修指導医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
松島 紗代実
職名 | 科長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成18年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医 日本アレルギー学会専門医 日本DMAT隊員 インフェクションコントロールドクター(ICD) 難病指定医 臨床研修指導医講習会修了 日本緩和医療学会研修指導者講習会修了 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
西本 幸司
職名 | 科長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成20年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医 日本アレルギー学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
青島 洋一郎
職名 | 科長 |
出身校 | 高知大 |
取得年 | 平成22年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医 日本アレルギー学会専門医 難病指定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
村上 有里奈
職名 | 医長 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 平成27年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会認定内科医 日本呼吸器学会専門医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
柴田 立雨
職名 | 医長 |
出身校 | 山口大 |
取得年 | 平成29年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
白鳥 晃太郎
職名 | 医師 |
出身校 | 聖マリアンナ医大 |
取得年 | 平成30年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 日本内科学会総合内科専門医 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
中根 千夏
職名 | 医師 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 令和2年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
大竹 亮輔
職名 | 医師 |
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 令和2年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
手嶋 隆裕
職名 | 医師 |
---|---|
出身校 | 浜松医大 |
取得年 | 令和3年 |
専門領域 | 呼吸器一般 |
資格 | 緩和ケア研修(PEACE)修了 |
認定施設
- 日本呼吸器学会認定研修施設
- 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡認定施設
- 日本感染症学会認定研修施設
- 日本アレルギー学会認定教育施設
症例
肺の「生検」について
胸部X線などで肺に病変が見つかった時、その病変部位を採取して組織診断を行うことを「生検」と言います。肺の「生検」の方法は大きく3通りあります。
- 気管支鏡を使った「生検」
- 胸腔鏡を使った「生検」
- CTを使った「生検」
結核について
結核は今でも存在する病気です。発病しても適切な治療によって殆どの場合なおる病気ですが、発病したまま放置しておくと、ご自身のみならず周囲の方、特に小さなお子さんに大きな影響を及ぼしてしまいます。
1週間以上咳や痰が続き、微熱があったり、だるかったりしたら、必ず胸部X線や喀痰の検査を受けましょう。
1週間以上咳や痰が続き、微熱があったり、だるかったりしたら、必ず胸部X線や喀痰の検査を受けましょう。
肺癌について
肺癌は日本での癌死亡の第一位の疾患です。早期発見がご自身の利益ですので検診を受けましょう。もし早期でないと診断された場合でも、化学療法・放射線療法・緩和療法などを組み合わせて、どうしたら生活の質を落とさない治療できるか一緒に考えましょう。