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トピックス

経験豊富な血液疾患診療センター



血液疾患の基幹病院としての実績

血液内科は血液の異常によって起きる全身疾患を診療しています。血液のがん(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など)をはじめとして、貧血や血小板減少症など血液の病気全般を幅広く診療しており、ほぼ全ての疾患の治療が可能です。2024年4月現在、3名の常勤医師(うち指導医1名・専門医2名)で外来、入院診療をしています。
当院は中東遠地域(人口約46万人)で、唯一の日本血液学会認定専門研修認定施設です。当院で診療する血液疾患の新規患者数は、2016年度には201人でしたが、2021年度には548人(約2.7倍)に増加し、中東遠医療圏でのシェア率は76.2%となっています。症例数は静岡県内有数で、効果の高い治療も積極的に取り入れています。血液疾患の基幹病院としての役割を果たしており、経験豊富な当院血液内科に安心して受診して頂きたいと思います。

外来化学療法センターとも連携

専門性の高い血液疾患の治療をチーム医療で提供しており、2023年10月、血液疾患診療センターを立ち上げました。センターは、血液内科医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、臨床検査技師、歯科衛生士、理学療法士、管理栄養士、公認心理士、医療ソーシャルワーカーで構成しています。月に2回、チームメンバーによるカンファレンスを行い、情報共有と問題点や疑問点の解決の場となっています。これまでより多職種連携を強固にして診療にあたっています。
2024年4月より血液疾患診療センターは、外来化学療法センターとも連携し、血液疾患、抗がん剤治療の専門家が診療にあたっています。治療内容だけでなく、医療費や就労並びに心理的支援をカバーできる多職種連携によるチーム医療によって、当地域の血液疾患診療に貢献できていると自負しています。これからも「チーム血液内科」で診療にあたってまいります。

自家末梢血幹細胞移植について

おおよそ65歳以下(主治医の判断により69歳まで)の多発性骨髄腫、再発難治性悪性リンパ腫の患者さんを対象に、年間10例程度、自家末梢血幹細胞移植を行っています。治療の際、白血球の数が大きく減少し抵抗力が低下しますので、無菌室で治療を行います。
あらかじめ患者さんの造血幹細胞(血液のもとになる細胞)を採取し、後で移植するために保存します。次に、前処置として大量の抗がん剤を投与することで、がん細胞を死滅させます。その後、がん細胞も造血幹細胞もなく空っぽになった骨髄の中に、採取しておいた造血幹細胞を移植することで、正常な白血球を増やしていく仕組みです。後から造血幹細胞移植をすることで、大量の抗がん剤の投与が可能になるわけです。
血液疾患診療センターのメンバーが情報を共有し、連携することで安全で安心な移植治療を提供しています。

主なチーム構成と役割

メンバー 役割
血液内科医師 主治医が診療を担当します。治療方針は毎週行うカンファレンスで決定します。週に1回科長が回診を行います。
看護師 患者さんに耳を傾け寄り添う看護をしています。血液疾患、抗がん剤のエキスパートとして指導も行います。
薬剤師 病棟専任の薬剤師が1名おり、抗がん剤や支持療法の薬剤指導を行います。
外来化学療法薬剤師は外来治療に移行した患者の継続指導を行います。
理学療法士 治療期間が長期になることが多いので、患者さんの体力の維持向上のためにリハビリをしています。
臨床検査技師 幹細胞の処理、保存、管理を担当しています。骨髄検査のレポート作成を医師と共に行います。
臨床工学技士 幹細胞採取に必要な機器の設定の役目を担っています。
歯科衛生士 治療中の感染症予防のために口腔ケアを担当します。
管理栄養士 栄養面から患者さんをサポートします。免疫不全食について指導を担当します。
臨床心理士 心理的ケアを担当します。治療中の悩みや苦痛を和らげる手助けをします。

患者さんに寄り添い看護を行います

自家末梢血幹細胞処理の様子

ベットサイドでリハビリを行っている様子

末梢血造血幹細胞採取機のセッティング

深津 有佑

血液内科部長
血液疾患診療センター長
外来化学療法センター長
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