きれいな乳房と 自信を取り戻すために
乳房再建手術を施行する形成外科チーム
乳がん手術の後で悲しい気持ちになり、女性らしさの象徴が失われたような、自分に自信がなくなってしまった…そんな患者さんに向けたお話です。乳房再建後もがんの再発や発見、予後に影響のないよう、乳腺外科と協力して継続診療をしていきます。
ページ内目次
乳房再建手術の方法
- 人工物を使って再建する方法
1回目の手術でエキスパンダーという生理食塩水入りのバッグを入れ約6カ月かけて胸の皮膚と筋肉を広げ、2回目の手術でシリコンインプラントに入れ替えます。新たな傷跡を作ることがなく、手術時間・入院期間が短い利点があります。人工物の耐用年数は10年ほどであり、将来的な入れ替えが必要となります。 - 自分の身体の組織を使う方法
背中やお腹の筋肉・脂肪組織・皮膚を移植するのが一般的です。背中やお腹の組織をとった場所に傷跡が残り、手術時間・入院期間が長くなりますが、自然な柔らかさと温かみがあります。1と2は保険適応です。 - 脂肪注入
自費診療のため当院では行っていませんが、お腹やおしり、太ももから脂肪吸引をして胸部に注入し定着させる方法です。
手術を行うタイミング
乳がん手術と同時に行う1次再建と、切除術後一定期間をおいて行う2次再建の2種類があります。病理診断や放射線治療の有無によって適応が変わりますので、患者さんの希望と乳腺外科/形成外科で相談して決定します。
おわりに
形成外科では常勤医が患者さんの状態やお気持ちに合わせて、どんな方法があるのか提案します。納得のいく再建が受けられるよう何度でもご相談ください。
形成外科 谷口 佳代子
認定資格
- 日本形成外科学会専門医・指導医
- 乳房再建エキスパンダー/インプラント責任医師