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心臓の嫌なドキドキに…。アブレーション治療を本格化


負担が小さく、安全性にも優れた治療法でふつうの生活を取り戻す

心房細動が原因で、脳梗塞を起こす危険も

通常心臓は規則正しいリズムで収縮し、全身に血液を送り出しています。心臓を動かす指令がうまく伝わらず、リズミカルな拍動が失われたことを不整脈と呼びます。その中でも脈が速くなる「頻脈性不整脈」では、胸の不快感や動悸、息苦しさを感じたり、心不全の原因になることがあります。中には無症状で、健康診断の心電図検査で初めて指摘される場合もあります。

不整脈の中で比較的多くみられるのが心房細動です。脈の乱れによる症状だけでなく、心臓で血栓がつくられ、脳梗塞を引き起こす原因になることがありますので、病状によっては脳梗塞の予防の治療(抗血栓療法)も必要とします。

7月から治療を本格化。胸の不調を感じたらご相談を

頻脈性不整脈の治療法には、抗不整脈薬を用いた薬物治療だけでなく、カテーテルアブレーション治療があり、心房細動を始めとした多くの頻脈性不整脈に対して広く行われている治療法です。カテーテルと呼ばれる直径2mm程度の細い管を、太ももの付け根から静脈を通じて心臓の中に進め、不整脈の原因になっている心筋組織に密着させて焼灼する(やけどを作る)ことで治療します。検査、治療の際は、痛みを感じないように静脈麻酔を行います。不整脈の種類・病状によってはアブレーション治療後に薬物治療を終了できる場合もあります。

当院では7月から、アブレーション治療を本格的に再開しました。できるだけ丁寧に説明し、患者さんの不安を取り除くよう配慮しています。

循環器内科科長 榊原 智晶

アブレーションQ&A

Q:手術時間はどのくらいですか?

心房細動の場合は2~4時間、発作性上室性頻拍症、心室期外収縮等の場合は2~3時間です。

Q:手術中に痛みはありますか?

心房細動の治療は静脈麻酔を行いますので、手術中に痛みは感じません。発作性上室性頻拍症、心室期外収縮等の治療は、部位によっては違和感がある場合もありますが、強い痛みはほとんどありません。

Q:入院期間はどのくらいですか?

3泊4日です。退院後はふだん通りに生活できますが、1週間程度は激しい運動は避けてください。

Q:再発することはありますか?

心房細動の種類や症状によっては、複数回の治療が必要な場合もあります。不安になると思いますが、患者さんに寄り添いながら治療します。
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