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トピックス

緩和ケアセンター



がん診療の拠点として医療機関と連携し、地域の皆さんを支える

緩和ケアセンターは、地域がん診療連携拠点病院の当院が中心となり、磐田市とその周辺地域のがん診療の連携を強化し、地域住民の方に安心して療養生活を送っていただくため、2021年1月に設立されました。

「緩和」というと身体の痛みや心のつらさを和らげることと思われるかもしれませんが、実際の療養生活では暮らしの中の悩みや、ご家族やご遺族の心労など治療そのものに限らず様々な気がかりがあります。特に退院後のご自宅や入所中の施設での生活の中で起こってくる困りごとについては、当院だけで継続的に把握することが難しく、かかりつけ医や入所施設等で各々対応していました。緩和ケアセンターは地域の病院、在宅療養支援診療所(訪問診療医)、訪問看護ステーションとの連携の核となり、入院、外来通院、在宅療養の間で切れ目のない情報共有や各職種のスキル向上を行っています。地域全体で患者さんを支えることができるよう尽力致します。

コロナ禍で医療施設同士の連携が途切れがちでしたが、緩和ケアセンター設立後はリモート会議を取り入れ、中東遠地域の施設同士の顔の見える関係を再構築しているところです。

また病気でないうちは、病院は自分には関係ない場所と思うかもしれませんが、自分や自分の大切な人が高齢となって身体が動きにくくなったり、治すことが難しい病気になったりした時に、何を最優先して生きたいか、誰に大事なことを相談したいか、どのような場所で療養したいか等を考えたり話し合ったりしておくことは意義あることです(Advanced care planning、ACP、日本語では『人生会議』と言われます)。緩和ケアセンターでは、これらに関する医療者の勉強会や地域住民の皆様への情報発信を行って参ります。

消化器外科科長兼緩和医療科科長
緩和ケアセンター長
深澤 貴子

がんの治療段階から緩和ケアチーム

緩和ケアチーム カンファレンスの様子

緩和ケアチームは2008年に活動を開始したチーム医療の魁(さきがけ)です。当初から医師、看護師、臨床心理士、理学療法士、医療ソーシャルワーカーの多職種で構成し、現在では作業療法士、管理栄養士、診療放射線技師を加えて30名となりました。様々な専門性で、患者さんの抱えるつらさに対応しています。

緩和は、痛みを和らげるだけではありません。患者さんの状態をよく聞き、チーム内の専門性を生かして、その都度、適切に対応します。緩和ケアチームが関わるのは人生の最終段階ばかりではありません。抗がん治療を頑張っているときにも治療が止まることなく続けられるようにお手伝いをしています。

多職種、他のチーム、がん相談支援センター、院外の医療者等と密接に連絡を取り合いながら、安心な療養生活ができるよう支援しています。

“その人らしい生活”を送ることを目指して/がん性疼痛看護認定看護師

がんの痛みは患者さんの半数から3分の2の方が感じると言われています。がんそのものだけでなく、治療やがんに関連する他のことが原因のこともあります。痛みがあると、身体や気持ちがつらいだけでなく、生活や治療に支障をきたすこともあります。痛みを我慢し、医師に遠慮して伝えるのを控える方もいらっしゃいます。

私は専門の教育を受け2009年、がん性疼痛看護認定看護師の資格を取得し、痛みなどのつらい症状を和らげる「緩和ケア」を提供しています。病名告知から治療方針相談などの医師との面談に同席し、患者さんやご家族の意思決定を支援したり、治療や療養生活を円滑に送ることができるよう関係部門と連携するなど、困り事に応じたがん医療全般のサポートをしています。

2人に1人はがんになる時代。うまくつきあって“その人らしい”生活を送ることができるように取り組んでいます。
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